iPhoneの修理について・まとめ

どこに修理に出すか

2018年02月06日 18時15分

 iPhoneの修理を受け付けてくれるのは、
①Apple Store、正規サービスプロバイダ、キャリアショップ(NTTドコモ以外)
②非正規のiPhone修理業者
に大別されます。
 
■Appleストア
iPhoneの修理ということで、最初に思い浮かべる窓口は直営店であるAppleStoreでしょう。
Apple Storeにデバイス本体を持ち込むときは、事前に「Genius Bar」の予約が必要です。Genius Barとは、Apple製品に関するトレーニングを受けた技術者がマンツーマンで技術的なサポートをおこなってくれる場所です。さすがにメーカーですから、完璧といえるほど高い質のサービスを提供してくれます。
 ただ問題なのは、Apple Storeは全国でも8カ所にしかないため、端末を直接持ち込めるユーザーは限られているうえ、混雑が激しく、週末など仕事の都合がつけやすいタイミングでの予約は、よほど運が良くなければ取れません。
そうした場合、Appleにデバイスを郵送して修理をしてもらう「配送修理サービス」が利用できます。修理に要する期間のほか、数日の配送期間が必要になりますが、配送にかかる費用はアップルが負担するため、余計な出費がかかりません。
 
キャリアショップ
 ソフトバンクとauは、2016年から自社ショップでのiPhoneの点検・修理サービスの提供を開始しました。
ソフトバンクは「ソフトバンク表参道」「ソフトバンクグランフロント大阪」の2店舗、auは「au SHINJUKU」(新宿)および「au SENDAI」(仙台)の2店舗にて実施しています。
それぞれ、自社で購入されたiPhone 4以降のデバイスを修理の対象としています。
双方ともデバイス本体の店頭受付が入り口となり(ソフトバンクは事前予約が必要)、診断ののち、修理、返却、料金支払という流れになります。パーツの交換の場合、多少の日数がかかる場合もありますが、多くの場合は即日対応が可能です。Appleの正規修理サービスプロバイダーの予約をとってくれるという形で対応する場合もあります。
キャリア独自の保証制度の対象になっているならば、こうしたキャリアショップでの修理が有利になるかもしれません。
ただ問題は、やはり現時点では拠点数が少ないことです。混雑が予想されますし、対応が遅れてしまうこともありうるでしょう。
 
正規修理サービスプロバイダ
 Apple正規修理サービスプロバイダは、アップルの認定を受けた店舗です。アップルの製品保証がそのまま適用され、「AppleCare+ for iPhone」の保証も利用できます。
アップルの認定技術者がアップルの純正部品を使って修理をおこなうため、その技術・サービスはAppleストアで修理を受けるときと同レベルです。パーツ交換のほか、必要に応じて本体を交換してくれる点でもAppleストアと同等です。
 正規サービスプロバイダとしてのサービスを提供している業者は、カメラのキタムラやビックカメラ、クイックガレージなどがあります。ただし、それら業者の全店舗ではなく、一部の限られた店舗のみですので、ネットやアプリで確認してからコンタクトするようにしてください。
 
非正規のiPhone修理店を利用する
 製品保証やAppleCareの期限が切れている場合や、すでに非正規のiPhone修理店でバッテリーあるいはロジックボードの交換をしていて、アップルによる正規保証が受けられなくなっている場合、データを消さずに修理したい場合、その他、アップルの正規ルートでの修理が対応できない修理などの場合、街中で見つけられる、アップル・正規サービスプロバイダ以外のiPhone修理業者に依頼するという選択肢もあります。
フロントパネル破損の修理はもちろん、充電ができない、ホームボタンが効かない、写真が撮れないといった症状にも対処でき、本体の新品交換以外の幅広い修理に対応しています。
 
非正規のiPhone修理店のメリットは、
①修理費用が安く済むことが多い
②対応が早く、1時間かからないことも多い
③パーツの交換修理が基本なので、修理の過程でデータを消去しない
という三つがメインです。
 
他方、デメリットとしては、
①非正規の修理業者で修理をおこなうと、保証期間が残っていても、その後アップルの製品保証を受けられなくなる
②修理に使用しているパーツは純正品ではなく、サードパーティ製のパーツ
という点があります。
 
①についてもう少し詳しく書きます。
 以前は、Appleストアと正規修理サービスプロバイダは、非正規店が手を入れたデバイスの修理受け入れそのものを断っていました。現在は、イヤフォンジャック、フロントパネル、ホームボタン、スピーカー、バイブモーターなど一部のパーツについては、非正規業者が交換したものでも修理受け入れはするようになりました。しかし、料金は保証対象外のものが適用されます。
 また、バッテリーあるいはロジックボードの交換を非正規業者で行っているデバイスについては、今でも受け入れ拒否されます。この点は要注意です。
 
非正規店の費用の差はほとんどパーツの質
 非正規のiPhone修理店は、安さを売りにしているところが多いのですが、中にはやや高めの業者もいます。この業者間の「高い、安い」の差は、「交換修理につかうパーツの質が左右する」と考えてください。
 交換パーツには、
①純正品
②純正相当品
③再生品
④コピー品
といった種類があります。
 ①は、基本的にはアップル社でしか保有できないことになっているパーツです。しかし、業者によってはパーツメーカーや代理店に交渉して入手することもあります。
 ②はサードパーティー製でありながら、純正品と同等以上のクオリティを持つパーツです。良心的な業者はこれを主に使います。
 ③は、こわれた純正品の中から無事な部分だけを抜き、非純正品と組み合わせて作るパーツ。純正の部分があるので質は高めですが、組み合わせ加工のレベルには上手下手がありえます。
 ④は、サードパーティー製が純正品をまねて作ったパーツ。「安かろう悪かろう」になりやすく、これを用いて修理した結果、機能・性能がダウンすることもあります。安さだけを売りにしている業者は、これを使っているかもしれません。